講師の皆さんそれぞれ持ち時間は20分でしたが、私にとってなかなか内容の濃いセミナーでしたので、忘れないようにメモしてみました。
1 日時 1月26日(土)13:30~16:00
2 場所 北農健保会館3F
開会司会・進行 北村美恵子 北海道NPOバンク 事務局長 (北海道NPOファンド事務局長、日本 NPOセンター理事、北海道NPOサポートセンター理事)
・開会あいさつと北海道NPO情報2013年1月号で最近の話題を紹介。
話題提供1) NPOの情報発信
講師:山田 泰久 日本財団経営支援グループ 情報コミュニケーションチーム
(CANPAN、NPO情報通信、社内システム、公式サイト)
講師略歴:2009年6月より公益コミュニティサイト「CANPAN」の企画・開発、普及・利用促進から、日本
財団のWeb担当、NPOの情報発信支援に取り組んでいる。全国各地でのNPO情報発信セミナーの講師や、東京で月に1回NPO支援のセミナー「日本財団CANPAN・NPOフォーラム」を企画・開催している。
(以下要旨)
NPOは現在全国で約4万6千でコンビニ(約5万1千)、北海道では約2千百(コンビニは2千9百)あります。
1 旗を掲げる
NPOが「共感」「信頼」で活動実績を重ね、応援へとつなげる活動支援サイクルを構築するには、
・人が多く集まっているところに、旗を立てる
・わかりやすい旗を立てる
・みんなで、旗を立てる(一人ではなくグループで)
ことが必要です。
2 活動・団体に関わってもらう
・知ってもらう、理解してもらう
・イベントに参加してもらう・ボランティア、スタッフになってもらう
・寄付をしてもらう
⇒ネットワークを作る(関わりを持ってもらう)
〇ソーシャルメディア(フェイスブック、ツィッター、ミキシーなど)・Webで可能になったこと
活動・団体の認知
・情報交換の場
・無料で効果的に情報発信ができる
ネットワーク
・インターネットからリアルな出会いへ
・リアルな出会いからソーシャルメディアによるネットワークへ
〇ソーシャルメディア時代のつながり方
・団体間でつながる、個人同士でつながる
・団体としての発信、個人としての発信
・発信上手は収集上手
・キーワードは参加
※ネットワーキングは、自分からオープンにならないとつながっていきません。自分のことを隠している人のところには、誰も寄ってきません。(『市民のネットワーキング』(加藤哲夫著)(11ページ))
〇情報発信は3つの情報収集
・発信する情報を団体内外から収集する
・他の団体の情報発信を収集する
・情報を届けたい人たちの情報収集方法を知る
★各サイトの使い分け
・プログ … 団体として活動の記録を残す
「今」の活動を知ってもらう一番ベストなツール → そのまま記録集になる
・Facebook … 個人のネットワークを広げる便利なツールとして活用する
(友達申請、メールより簡単)
・Twitter … 団体としてのお知らせ情報を流す
個人では、情報収集のツールとして活用する
・ホームページ … 様々な情報発信のポータルサイト
★団体ならプログ、個人ならFacebook、情報拡散・収集ならツイッター
★発信は地域と分野で → 最初はうまくやっている人たちのまねでよい。
〇信頼情報
Ⅰ 団体の「基本的な情報」 ⇒ストック情報 年に1回更斬
① 自分たち(団体)は何者なのか?
・団体名、住所、連絡先
・代表者、役員・設立趣旨、理念.目標、定款
・主な活動内容・これまでの活動経歴…etc
Ⅱ 団体の「活動・事業情報」
② 分たち(団体)は何をしているのか?⇒フロー情報 月に1回~年に4回
・活動目的
・事業計画、年間計画
・活動内容の詳細・イベント案内
・活動レポート、活動成果団体の「財務情報」
③ 何にいくらお金を使っているのか?⇒ストック情報 年に2回(予算・決算)
・収支予算、収支決算
・誰から、どのように、いくらの収入
・何に、どのように、いくらの支出
3 “”1つ“”から“”4つ“”の情報発信へ
伝える情報発信
↓
伝わる情報発信 ⇒ つながる情報発信
↓
伝えてもらう情報発信
(口コミ)
話題提供2) NPOセクターの経営力とは
講師: 高木晴光 ねおす理事長、NPOバンク事業組合理事長、黒松内ぶなの森自然学校運営協議会 代表
常勤が17名で夏には30名くらいになる「ねおす」という自然体験学校の運営などの事業型NPOを主宰している。
〇は私(武田)のメモから。
➀使命(mission)とは 〇NPOにはぶれないミッションが必要である。
・NPOは社会的活動の使命達成のために活動する
・顧客や提供するサービスを決めて、自分の社会的役割を決め、成果(果たしたいこと)を明確化したもの。
「社会や個人が、より良い方向へ成長してゆくために目指す大きな目標で、それはとても強い意志と継続した行動によって実現されてゆくものである」
【NPOねおすのミッション】
北海道の森や山、海や州、山麓の町や村に触れ、自然豊かな地域に暮らす人たちに出会う、自然への旅と交流づくりを通して、自然と社会との心地よい関係(人・地域)づくりに貢献し、人々の心の糧になるような北海道らしい自然体験文化を育ててゆきます。
②使命を果たすための具体的な手法は何か
【ねおすの手法】
自然環境・地域ツーリズム=交流と学びがある地域社会づくりの実践→ねおすツーリズム
人材の育成独自や受け入れのインターンシップ、自らも使命を果たせる人材として成長する自然学校という場と仕組みづくり事業の企画実施と人材育成はねおす経営の両輪であるNEOSのSは、SHOOLのS
③事業化の達成度の「物差し」は何?
何人参加した、なんぼ売り上げたが指標なのか → よろこび度合い → 数量評価しにくい。
「自らが企画提供したサービスを顧客が喜んで頂いている様子を見て、喜べる自分」を何人輩出できたか?
事業規模が大きなNPOにしようとは考えていない。 → 個人の自律・自立 → 独立
〇経営とマーケティング 自然学校のビジネス化
マーケティングプランナーは5W1Hが重要であるという。ねおすのミッションはわかりにくという。山ガールブームでアパレル業界はたいへん儲けたという。自然学校の市場規模などとは比べ物にならない規模だという。ただ、「ねおす」の目指すのは、市場規模の拡大ではなく、暮らし方の提案である。売れるということに興味はない。だが、我々の中にはマーケティングを語れる人がいない。我々のスタッフの中には5W1Hではなく、Whyの5乗、Howの5乗だというものもいる。
◆〇〇〇ができているか・・、相対的評価】
「特徴ある個性的な小コミュニティをいくつ創り出せたか、
そして、そのそれぞれがミッションに置いて関係し合うネットワーキングができているか」
〇社会構造がピラミッド型なら、低層から中間層へ増やす仕組みを考えたい。
・働き甲斐、生き甲斐の創出 → 自己実現の達成 → 心の豊かさ
・社会的スキル、社会的コミュニケーションカを高めることはできたか
・コミュニティや地域への愛着、誇りづくりに貢献できているのか。
・地域の自然環境への関心を高めることはできたか
・新たな生活価値の創造しているのか
〇事業達成の評価は難しく、しょせんは自己満足ではないかと思う。
サービスを受けた人が喜ぶ姿をみて提供した人が喜ぶことができれば → 達成
喜べるか?
〇「永遠の未完成は、完成である。」という宮沢賢治の言葉が好きです。
NPOの仕事はずっと未完かもしれない。
◆事業の進展度のサーキットステップ評価(北大・敷田教授の考え方をべ一ス)
第1段階 責任ある個人がシゴトをおこす。
第2段階 シゴトを進めるに当たっての必凄な情報、ヒトとのネットワーキング
シゴト内容の具体化と広報
第3段階 協働作業・実践での試行錯誤
第4段階 仕組み化による事業の実施
↓ 役割やルールの見直し、事業組織・プロジェクトチームの再編
2順目のサーキットへ。
*原野に農地を開き作物を収穫するのになぞられた、「農業機械たとえ評価」もあります。
④人材の育て方・・
・理念・イズムを明確にする ⇒ 求める
・必要とする個人の社会的スキルの提示→自己評価、
・べ一スとなる力…自己受容力、共感能力
・On The Job Training、小さな町村での研修制制度
権限の委譲、それによっておこるリスクと責任は上位責任者が配する。
・各種研修 人材養成コースの常設、長期の有給研修,他の組織個人との交流促進
・目標の設定 個人のレベル、プロジェクトのレベル
・独立への起業支援
⑤理念ミッションのスタッフとしての共有・・の明文化したものが必要
〇(明文化して共有)
【ねおすの場合】
ねおす活動のエコロジーの8原則,ねおすツーリズム憲章、ねおす自然案内人の定義
ねおす自然案内人の学びの目標、ねおすスタッフ心得、ねおす経営の安全管理のてびき
個人スキルの自己評価リストいろいろある。
⑥経営の原理…ねおすというよりも、高木というNPO経営者としての経営原理
(その1)ミッションのバランシング
思いを実現させてゆく仕組み…個人の使命と組織の使命のバランス
各人の使命が、組織の使命へ焦点をしぼれなくなれば、個人がやめるか、組織を消滅させる。
〇ミッションを追いかけすぎると、追いつめられる。ミッションの小分け
〇ミッションが分かれてくるようであれば、切り離して別なミッションを立ち上げてみる。
(その2)公開性
「思い込み」のミッションにしない→思いに公共性を持たせる運動体でもある。
活動内容の広報、説明に心がけ、かつ日常活動の公開をも大切にする
(その3)ネットワーク性
協働事業型のネットワーク組織を作る一人では活動しない・・必ず協働を前提とする
さまざまな背景の人たちが関われる仕組みを作る
(その4)権限と責任の補完性
権限と責任…より現揚(市民生活)に近いところに事業遂行の権限を移譲する方向性を持つ
その責任リスクは、上位者が持つ…
(その5)人材育成性
NPOの社会的役割は、人材の育成である。
新たなコミュニティの創出…コーディネイター、自然活動のインタープリター
話題提供3) NPOの会計税務・認定NPO法人制度
講師:瀧谷和隆 税理士、APIジャパン理事長、NPO会計税務専門家ネットワーク事務局長
NPO法の改正によって、情報公開している財務諸表のうち収支計算書は、平成24年4月1日以降活動計算書に改められた。
活動計算書は、企業会計における損益計算書に相当するもので、財産がどれだけ増加したかを表す。
たとえば、金庫に現金があるからといってそれが財産とは限らない。金庫に入っている現金は借金したものかもしれない。収支計算書はキャッシュフローと呼ばれる。金庫にお金はないけれど、100万円相当の車を3台保有していれば、300万円の財産ということになる。先程の例で借金はキャッシュフローには表れないが、損益計算書では負債が明らかになる。
注記も追加されている。企業会計においては、財務諸表には重要な会計方針などに関し注記をすることになっているが、今回NPO法においても、これが取り入れられている。(以下に当日の配布資料を添付する。)
なお、認定NPO法人についても説明があったが、NPO法人カルチャーナイト北海道はすでに認定を受けているので省略する。
ニュースには、当事務所関連のニュース、当事務所が実際に参加した環境に関するセミナー等の内容を紹介しています。
「行政書士事務所 環境」の
武田 義(ただし)は、環境
保全に関する法令(大気汚染
防止法、水質汚濁防止法、廃
棄物処理法など)について、
長い実務経験があります。
<<保有資格>>
・行政書士
(登録番号10012321)
・ISO14001
JRCA EMS審査員補
(EMS-C21350)
・HES
(北海道環境マネジメント
システムスタンダード)
主幹審査員(H035)
・環境カウンセラー
(事業者部門、
登録番号2011101001)
・エコアクション21審査人
(認定・登録番号140012)
・地域カーボン・カウンセラー
・産業廃棄物処理業の許可申請
に関する講習会(新規)収集運
搬課程及び処分課程修了
(第115060028号及び
第215108045号)
・行政書士用電子証明書取得
(セコムパスポートfor G-ID)
・GBizIDプライム取得
・日商PC検定データ活用(ベーシック)