オゾン層保護法 - 行政書士事務所 環境です

オゾン層保護法(1988年5月)

特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律

国際的に協力してオゾン層の保護を図ることを目的として、オゾン層の保護のためのウィーン条約及びオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書を的確かつ円滑に実施するための特定物質の製造の規制並びに排出の抑制及び使用の合理化に関する措置等を定めた法律。

フロン(フルオロカーボン:炭素とフッ素の化合物)は1974年に大気中に放出されると成層圏でオゾン層が破壊されることがわかり、国際的な議論を呼んでいたところに1985年実際に南極でオゾンホールが発見されたことから、オゾン層の保護のためのウィーン条約が採択され、その後1987年にオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書が採択されました。本法はこれら条約と議定書に関する国内法で、CFC(クロロフルオロカーボン)とHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)が特定物質に指定され、CFCからオゾン層破壊作用の少ないHCFCへの転換が進んできました。さらにオゾン層を破壊しないHFC(ハイドロフルオロカーボン、代替フロンと呼ばれている)への転換が課題ですが、HFCは二酸化炭素の数百倍~数万倍の温室効果があり、地球温暖化の原因になるとして問題となっています。

 

1 法律の目的

1条 この法律は、国際的に協力してオゾン層の保護を図るため、オゾン層の保護のた

めのウィーン条約(以下「条約」という。)及びオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書(以下「議定書」という。)の的確かつ円滑な実施を確保するための特定物質の製造の規制並びに排出の抑制及び使用の合理化に関する措置等を講じ、もつて人の健康の保護及び生活環境の保全に資することを目的とする。

 

2 言葉の定義

2条 この法律において「特定物質」とは、オゾン層を破壊する物質であつて政令で定

めるものをいう。

2 この法律における特定物質の種類は、政令で定める。

3 この法律における特定物質の数量は、特定物質の量に政令で定めるオゾン破壊係

数を乗じたものとする。

4 前三項の政令は、議定書の規定に即して定めるものとする。

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